ご依頼時の状況【再会】-山口県40代男性
相談者のご家族は山口県にある自宅にて両親と兄弟の4人で暮らしていた。
引越ししてきたのは半年前ほどであり、その当日よりその自宅では奇妙な出来事が続いていた。一階リビングにあるテレビやエアコンが勝手についたりするのだ。
そんな現象が続いていたのだが、最初の頃は家族全員が「誰かがいたのかな?」と思い、あまり気にする様な事はなかった。
しかし、ある日の夜、家族全員が2階にある自室にて眠っている時、全員が女性の声で起こされるという出来事が起こった。それは耳元で何かを囁かれ同時刻に起こされるという奇妙なものであった。
見知らぬ女性の声で起こされた家族が廊下に出たところ、皆が「女の声で起こされた」というのだ。
その後、全員がおそるおそる1階のリビングに集まって「今の声は何だったんだろう?」と話をしていると、1階廊下を何者かが歩いている足音が聞こえてきたのである。
全員が目をやるとそこには長い髪を引きずりながら歩いている見知らぬ女性がいた。その姿はまさに映画「貞子」の様な感じであったという。女性は廊下を通過し2階へ上がる階段を上がっていった。ギシギシという足音はしばらく続いた。それを見た家族は恐怖におののいたという。
足音が止んだその後、父親が2階を見に行ったが女性の姿はなかった。あの女性はいったい何者であったのか?1階で頻繁に起きる現象も気になり、その原因を解明するため霊視鑑定を依頼するに至った。
霊視鑑定結果【再会】-山口県40代男性
霊視鑑定の結果、その女性は約300~400年前にその土地で自害している霊体である事は判明した。念が相当強く、その土地には他の霊体が近づけない程であった。
相談者家系の神仏問題は全く存在しておらず、浄霊を施せば直ぐに怪奇現象はなくなる事を説明させていただいた。
しかし、その女性には悲しい過去があった事が霊視鑑定時に視えてきた・・・・
その女性は生前は誰もが振り返る美しい娘であった。農家の生まれであり、当時婚約を前提にお付き合いをしている丁稚奉公をしている男性がいた。
その女性の美しさはその地域でも有名であり、誰もが羨む二人だった。その美貌の噂は地域を治める役人Aの耳にも届いていた。
ある日の事である、息を切らせて見知らぬ男が彼女の元に駆け寄り
「悪党に貴方がお付き合いしている人がさらわれた!場所は判っているから一緒に助けにいこう!」と突然告げられた。「彼を助けなきゃ!」と気が動転した彼女は言われるがままその男についていった。
連れてこられた場所は見知らぬ小屋の前だった。
「この中に彼はいる!助けに入ろう!」男は言った。
しかし、小屋の中に入るとそこにはお付き合いしている彼ではなく、役人Aとその手下4人が待ち構えていた。手下に押さえつけられた後、外から小屋に鍵をかけられ役人Aと二人きりとなり、後に凌辱されてしまったのである。
その夜のこと、「私は穢れてしまった・・・彼とはもう会えない。暮らせない。汚れてしまった・・」とその小屋の中で首吊り自殺をした。
悲しみ、絶望感の中で自らの命を絶った女性はその場所でその感覚に縛られたまま自縛霊(※)としてその後数百年にわたり存在することとなった。
(※【自縛霊】とは字の如く自分自身に縛られその場に留まる霊体の事を指します。それに対して【地縛霊】はその土地に対して強い思い入れがあり留まっている霊体を差します)
その場所は元々は誰かが住む様な土地ではなかったが、その後に徐々に開拓が進んでいき人が住める環境となっていった。小屋のあった場所に家が建ち、たまたまそこに今回の相談者家族が住むことになった。自縛霊となって数百年が経過していた女性の霊は既に悪霊となってしまっており、日増しに膨らんでいく絶望感・悲しみの感情があまりに大きくなり自身でもコントロールできない状態であった。
土地を侵す人間に対して「そこから出て行け!」と様々な現象を引き起こしていた。最初は怪奇現象を起こせば怖くなって出て行くだろうと思っていたが、居座る相談者家族を見て、最終的に表に現れた形であった。
【特別施術】
※彼女の事を不憫に思った亜門霊能師が以下の施術を行いました。
まず、彼女の霊体を天光祈祷場に呼び寄せ、神力により身体・精神状態等を戻してあげることとした。数百年ぶりに正気を取り戻した彼女の第一声は
「彼が今どうなっているのか知りたい!」であった。
霊視をかけたところ、当時お付き合いしていた男性は彼女をずっと好きでいて一生独身を貫いていた事が判った。彼女の死後、何度も後を追うため自ら命を絶つ事を考えたが、その後は彼女の分も生きていこうと決意し天寿を全うしていた。生涯に渡り彼女を想い続け、そしてその生涯を閉じた。しかし、その想いがあまりにも強かったため現世に留まる形となった。鑑定時は成仏しておらず。その深い想い故、彼自身も悪霊の様な状態で現世を彷徨っている情況であった。
そこで、男性の霊を天光祈祷場に呼び寄せ、こちらも神力で身体・精神状態を戻してあげることとした。天光祈祷場で二人は数百年の月日を超え再会することとなった。
彼女「私はあの時は穢れてしまった自分が許せなくて・・・。ほんとうに悲しくて苦しくて・・・。貴方にあわす顔がなかった。全てが終わってしまったと思い込んでた・・・本当にごめんさない・・・」
男性「そういうことはいいんだ・・・あの時だってそうさ。僕は本当に貴女と結ばれたかった・・・一緒に生きたかった・・・。でも、やっと会えた・・・」
亜門霊能師「それなら一緒になりなよ」
二人は長い月日を超えて初めて結ばれた。数百年の月日を超え夫婦となる念願が叶い、二人は涙を流した。その数日後、二人に浄霊を施した。二人は笑顔を浮かべ手を繋ぎ霊界へと上がっていった。